どん底まで尽くす女が我に返った瞬間⑨
ふっきれた気持ち 4月の半ば、とうとうこの日がきた。待ち合わせへと向かう車内では、緊張しいのサヤカが何度となく「やっぱりやめましょうか」と繰り返している。 「定時に仕事終わったって!もうすぐ愛しのジュンさんに会えるよ」「…
ふっきれた気持ち 4月の半ば、とうとうこの日がきた。待ち合わせへと向かう車内では、緊張しいのサヤカが何度となく「やっぱりやめましょうか」と繰り返している。 「定時に仕事終わったって!もうすぐ愛しのジュンさんに会えるよ」「…
決意 「もう良くないですか?聞き飽きました\(^o^)/」 「うん。私もいい加減話飽きて来た」 3月の間、何度となく繰り返した別れ話。唯一話を聞いてくれる後輩が、爽やかにお腹一杯を訴える。私も彼女、サヤカのダメ男との話に…
喉から手が出る 私の仕事は、年末年始に10連休以上が強制される。いつもより1時間早く出ているにも関わらず、出勤前から予約の電話が鳴り響き、すでに75%埋まっているタイムスケジュールを塗りつぶして、食事は施術合間の5分で口…
尽くす女の悪いクセ 半信半疑でシャワーを浴び、鏡を見れば腫れまくりの目元に眉が下がった。保冷剤で冷やそう…と、一瞬考えもしたけれどアホらしくなってメガネをかける。 残念ながら、気持ちが落ち込んでいて最低限の…
全てが終わってしまえばいいのに はじめて付き合った彼との終わりは、私から切り出した。 年齢的にも本気で結婚を考えていたし、フリーターで遊び歩いていた生活スタイルもきちんとしたかった。けれど、彼はハッキリ「ま…
見えない 知ってしまったら、自分がおされられなくなる。 唇の柔らかさを、包まれる温もりを求めてしまう。 カラカラに乾いた心が、潤いを思い出したように。愛されているというワンシーンを繰り返し繰り返し再現する ど…
ゆっくりと回り始める ユウキとの出会いから2週間ほどの間に、私の見る世界がガラッと変わっていった。 北海道は本格的に冬へと季節が加速し、日によって真っ白に染まる。車が必須の田舎町に住んでいる私にとっては、大きな問題。なの…
夢だったのかもしれない 無人の駅を通り抜け、スマホの画面を睨めっこしながら歩く。先ほどからバクバクと暴走する心臓に邪魔されながら、真剣に悩んでいた。ユウキからの着信に折り返すべきか、否か。 少し違うかも、かけ直すことを悩…
こんばんは、千雪(@chiyuki3030)です! こちらは読み物です!プロフィールでサラッと触れていた「めっちゃ裏切られた話」を小説で書きたくて、ただただストレス発散に文章を打っているコンテンツです(人´∀`*) 長く…